あなたのパスワードは大丈夫?LINE公式アカウントや大学を襲った『リスト型攻撃』の実態

【あなたの財産を守る!】オンラインの落とし穴と防衛術|その

『サブスク乗っ取り』とはまったく違うもうひとつのオンライン被害

前回の「サブスク乗っ取り」は、特定サービスにログインされて勝手な課金や視聴が行われるものでした。

しかし今回のテーマ 「リスト型攻撃」 は、まったく別の角度からやってきます。

一番怖いのは

あなたが狙われていなくても、パスワードが突破されること。

攻撃者はあなたを特定して攻撃しているのではありません。
過去に流出した大量の「ID+パスワード」の組み合わせ(リスト)を使い、 あなたのアカウントに自動でログインを試し続けるだけなのです。

現実に起きた『不正ログイン』の被害

① 大学で起きた、数千件のアカウント不正ログイン

ある大学では、学生アカウントが一晩で数千件突破されました。

提出物、メール、学生情報…
まるごと第三者に見られる状態に。

調査の結果、原因は大学が狙われたわけではなく、 学生たちの使い回したパスワードが突破されたことでした。

つまり、狙われるのは『人』ではなく、パスワードの弱点です。

② 企業のLINE公式アカウントが乗っ取り被害

企業や店舗のLINE公式アカウントが不正ログインされ、友だち登録しているユーザーに向けて、 「偽のクーポン」や「詐欺リンク」が大量配信された事件も多発。

お店は悪くなくても、信用は一気に落ちてしまいます。

ここでも原因は同じ。
他のサービスで流出したパスワードを使っていたことでした。

③ ECサイト・ゲームアプリも次々突破

ネットショップのポイント盗難、ゲームアイテムの消失など、
『気づいたらログインされている』被害が後を絶ちません。


リスト型攻撃とは?超わかりやすく説明

専門用語ですが、仕組みはとてもシンプルです。

【リスト型攻撃とは】

流出した「IDとパスワードの組み合わせ」リストを悪用し、異なる複数のサービスで自動的にログインを試み、
いろんなサービスで自動ログインを試す攻撃。


あなた個人を狙っているわけではなく、
犯人は万能鍵の束のように大量のパスワードを機械的に試しているだけ。

だから──
『突然、何十件もログイン通知が来た』 ということが起きるわけです。

サブスク乗っ取りとの違いは?

比較すると違いが明確になります。

サブスク乗っ取りリスト型攻撃
特定サービスを狙うあなたの使い回しが狙われる
認証突破の工夫が必要流出パスワードを自動で試すだけ
単発の被害芋づる式に複数サービス突破
気づきやすい深夜は気付かれにくく、静かに突破されやすい

突破されるとどうなる?

  • SNS・LINEで勝手にメッセージ送信
  • ネットショップのポイント盗難
  • メール・大学アカウントまで閲覧される
  • 仕事のアカウントまで突破
  • 最悪、個人情報がほぼ丸見えに

オンラインのつながりは便利ですが、
突破されると被害は広範囲に広がります。

今日からできる防衛術


① パスワードの使い回しをやめる

これが最も重要。
どれだけ強いパスワードでも、
別サービスで漏れたら突破されます。


② 強力なパスワードを設定する

パスワードが必要なサービスでは、
長くて推測されにくいものを使うことが大切です。

▼ NGパターン(推測されやすい)
  • 123456
  • tanaka0501(名前+誕生日)
  • password
  • qwerty
▼ OKパターン例(推測されにくい)
  • Xf!9uNp#42Fg
  • Lk2@vR7!mQ4d

パスワード管理アプリを使えば、
こうした覚えにくいパスワードも自動管理できます。


③ パスキー(Passkey)を使えるサービスは積極的に使う

Google・Apple・Amazon・Microsoft など多くの企業が
「パスワードよりパスキーを推奨」する流れになっています。

◆ パスキーとは?

指紋認証や顔認証でログインできる仕組み。
端末の生体認証機能を使ってログインできる仕組みで、サーバー側にパスワードデータが保存されないため、盗まれるリスクがなくなります。

◆ なぜ推奨されているの?
  • パスワード漏えいの概念がなくなる
  • 使い回し問題が存在しない
  • リスト型攻撃が効かない
  • 操作が簡単で覚える必要もない

◆ どこで使える?

Google、Apple ID、Amazon、YouTube、PayPay など、大手サービスを中心に導入が急速に進んでいます。
見つけたら積極的にパスキーへ切り替えるのが一番安全です。


④ パスワード管理アプリを使う

複雑なパスワードを全部覚える必要はありません。
自動生成&自動保存の仕組みを利用することで、
「覚えられないから使い回す」問題が解決します。


⑤ 二段階認証は必ずON

パスキー非対応のサービスでは、
二段階認証が突破を防ぐ最後の砦です。


まとめ

リスト型攻撃は、
あなた個人ではなく、あなたの『パスワードの油断』を狙う攻撃です。

しかし、防げる方法はたくさんあります。

  • 使い回しをやめる
  • 推測しにくいパスワードを使う
  • パスキーへ移行する
  • 二段階認証をONにする

今日ひとつ設定するだけでも、
あなたのオンラインの安全は大きく変わります。

自分のアカウントを守る一歩を、今日から始めてみましょう!

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