FXの国内業者と海外業者の違い

寺子屋プロジェクトへの参加者様から日々お金に関するご質問を頂きます。
個人的なご相談も多いのですが、同じ疑問やご不安を抱えている方も多いと思いますので、特に皆さまに知って頂きたいご質問を情報共有としてアップ致します。

参加者様からのご質問

40代 男性
この年齢になるまで自分のお金を増やす手段はしっかり仕事して給料を上げるか、別の手段だとせいぜい会社の財形貯蓄ぐらいでした。
ただ、最近ではXでの投稿や同僚の話しから、みんな色々な資産運用をしている事を知り、その中で少額からもできるFXに興味を持っています。興味を持ってからはオンラインセミナーに参加してみたりはしていて、FXがどんなものかという事は分かってきました。

ただ、YOUTUBEなどを見ていると日本の証券会社以外にも海外にもFXの会社があり、現役でトレードしているYouTuberの方々はほとんどが海外の会社を利用しているようですが、日本の会社と海外の会社でそんなに違いがあるのでしょうか?
せっかくFXを始めるなら少しでも有利な会社でスタートしたいのですが、違いを教えて下さい。

寺子屋の回答

自分の資産について新しい取り組みをされる事は素晴らしい事だと思います。
新しい取り組みに年齢の早い遅いはないと思いますので、少しでもご相談者様の不安が解消できればと思います。

日本国内でFX取引を提供している証券会社やFX専業業者は金融庁の第一種金融取引業の登録を受けている業者で、この登録を受けるためには資本状況や社内統制がしっかりしているなど、厳しい条件をクリアしている会社でなければならないので、安心して取引できる会社という判断ができます。

ただ、FX取引を提供している業者は世界中に存在しており、もしかすると自身の取引スタイルを追求すると海外FXブローカーに行き着く事もあるかもしれません。

ここでは、国内と海外のFXブローカーの提供内容の違いをご紹介します。

1.レバレッジ

大きな違いのひとつがレバレッジです。
日本国内では提供レバレッジは2011年以降「25倍」へ強化されました。
こればFXの取引自体は自己責任であるものの、株式市場や先物市場と違い1営業日内での値動きの上限を設定する「値幅制限」のルールがない状態で高レバレッジ取引を提供するとハイリスクとなる為、投資家保護の観点から規制がかかる事となりました。

FXの大きな特徴は、少額資金でも大きな金額を投資できる点にあります。これがレバレッジ取引です。 10万円の自己資金があれば、最大で25倍の250万円の投資ができる仕組みになっています。
最大で25倍というのは、必ず25倍の意味ではありません。10倍でも1倍でも取引ができます。 つまり、レバレッジというのは、自分の資金(証拠金)に対して、通貨をどれだけ売買するかによって決まってくるものなのです。 多くの通貨ペアでは、1万通貨の取引でおよそ100万円前後の投資総額になります。 つまり、10万円の証拠金で1万円通貨の売買をするとレバレッジは10倍、2万通貨だと20倍近くになります。 日本円がからむ取引ですと、為替レート1円の上下の動きで1万通貨あたり1万円の損益になります。

また、レバレッジは一般的には「〇〇倍」と呼ばれる事が多いのですが、まれに「〇〇%」と表現されている場合もありますが、計算の仕方は以下の通りです。。

・25倍の場合(国内の最大レバレッジ)
 1÷25=0.04→4%
・100倍の場合(海外の一般的なレバレッジ)
 1÷100=0.01→1%

2.スプレッド
  • 国内FX業者:0.3~0.8pips(USDJPY)
  • 海外FX業者:0.5~1.5pips(USDJPY)

スプレッドとは売値と買値の差額の事です。
スプレッドがFX取引に与える影響としては、売りでも買いでも取引をスタートした瞬間にはこのスプレッド分だけ損した状態から開始することになります。そのため、スプレッドが狭ければスタートの瞬間の含み損が少なくなります。

上記の通り、スプレッドについては海外ブローカーよりも国内ブローカーの方が狭い(投資家フレンドリー)レートを提供しています。

これは国内・海外で必ず違うと言うわけではなく、上記の傾向が多いと言ったレベルですが、これにはいくつかの理由があるのですが、簡単な例を挙げると国内業者は原則固定スプレッドが多く、海外業者は変動制スプレッドが多い傾向にある為といえます。

3.取引ツール

国内では各社が独自の取引ツールをPCとモバイルでそれぞれ提供している業者が多いのですが、海外ではツールの差はほとんど無く基本MetaTrader4(5)を提供しています。

オリジナルツールの開発・管理には安全性、安定性等の観点から莫大なコストがかかるので、海外ではコストを抑えるという意味もあってMetaTrader4(5)で提供されている事が多くなります。

4.投資家保護

・国内業者:信託保全、自己資本規制比率
・海外業者:業者によっては分別管理をしている
 ※国内FX業者は金融庁の規制・監督を受けています。

例えばレバレッジ規制は投資家にとって投資家保護のメリットと資金効率の悪化というリスクが等価に発生するルール。金融庁としてはリスクが著しく高くならないように制限しているのです。

また、投資家保護の仕組みにも金融庁は指導・監督をしています。「信託保全」や「自己資本規制比率」など様々な形でFX会社が倒産など万が一のことがあっても投資家に不利益にならないような対策をとっています。

しかし海外FX業者では金融庁の管轄では無いため、投資家保護が徹底しているとは言い難い状況です。 (海外の金融当局の規制を受けている場合もありますので、海外ブローカー全てが同じではありません。)

FXは少額の資金で大きな取引ができる事から、値動きによっては大きな利益も大きな損失も発生する可能性があります。だからこそ24時間変動する値動きを国際的な経済状況の情報取集をして、収益計画を立て、リスク管理しながら予測する事が必要となり、楽しみながら予測できたとしても、余計なストレスは受けない方がFX運用成功の要素です。
だからこそ、予測に必要な情報収集や分析の精神的負担以外に、取引業者に対する不安や入出金に関する不安は極力取り除きたいものです。

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