新しい信用? 暗号資産の誕生と広がり(前編)
ビットコインってなに?から始まる新しいお金の話
お金の始まりと進化|第6回
🧱 サトシ・ナカモトとビットコインの登場
「中央にいる人が管理しないお金って、どんなものだろう?」
そんな新しい考えから生まれたのが、『ビットコイン(Bitcoin)』です。
2008年、正体不明の人物サトシ・ナカモトが、インターネットにある論文を発表しました。
そこに書かれていたのは、銀行や国に頼らずに、安全にお金をやり取りする仕組みでした。
そして2009年1月3日、そのアイデアは現実となり、最初のビットコインが生まれます。
これが『世界で初めての「暗号資産」』です。
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🔍「暗号資産」ってなに?
インターネット上でやり取りできる、デジタルなお金のこと。
ブロックチェーンという仕組みで記録されていて、安全性が高いことが特徴です。
昔は「仮想通貨」とも呼ばれていました。
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🍕 ビットコインでピザを買った!?
2010年、アメリカの男性が1万ビットコインでピザ2枚を注文!
これが、「ビットコインが初めて使われた取引」として今も有名なエピソードです。
このころは使っている人も少なく、「実験的なお金」でしたが、
「国にしばられない自由なお金」として、少しずつ広がっていきました。
🪙 ビットコインだけじゃない!暗号資産の広がり
ビットコインの成功を見て、次々と新しい暗号資産が登場しました。
これらは「アルトコイン(Alternative Coin)」と呼ばれています。
中でも有名なのが、イーサリアム(Ethereum)。
イーサリアムは、「ただ送金する」だけでなく、契約やアプリを自動で動かすことができます。
たとえば、「スマートコントラクト」というしくみを使って、
「○○が起きたら××を自動で実行する」
たとえば、
「決められた期日になったら自動で代金を支払う」
「飛行機が遅延したら自動で保険金の支払が支払われる」といった、プログラムつきの契約ができます。
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💸 投資ブームとトラブル
2017年ごろ、「ICO(イニシャル・コイン・オファリング)」という方法が流行しました。
これは企業が独自の暗号資産(トークン)を作って、資金を集める仕組みです。
でも、「儲かる」とウソをついてお金をだまし取る詐欺のようなプロジェクトも増え、
その結果、ルールが強化されるようになりました。
🪙 新しい信用の第一歩
「中央の管理者がいないお金って、どういうこと?」
そんな疑問からはじまった暗号資産の世界。
ビットコインの誕生、ピザとの交換、そしてイーサリアムやスマートコントラクトといった新しい技術まで、
お金の形が『仕組みによって支えられる時代』が少しずつ見えてきました。
でも、それは“自由”と引きかえに、リスクや課題も生まれるということ。
後編では、そんな暗号資産の注意点や未来の使い道について、もう少し深く見ていきます!