『不在通知』と『金融機関を名乗るメール』に要注意!あなたを守る最新フィッシング対策ガイド
【あなたの財産を守る!】オンラインの落とし穴と防衛術|その7
いま一番危険なのは本物そっくりの不在通知と金融機関メール
最近、「宅配便の不在通知」や「金融機関を名乗る緊急メール」を受け取った人が増えています。
しかも、昔みたいに日本語がおかしいメールではありません。
今の詐欺はAIで作られ、文体・ロゴ・デザインまで本物そっくり。
違和感で見抜く時代は終わったといえるほど精巧です。
特に危険なのが、
「不正利用を検知しました」「24時間以内に本人確認が必要です」
といった金融機関メール。
人の焦りを狙って作られています。
あなたが悪いわけではありません。
詐欺のほうが進化しているだけ。
だからこそ、「知識」があなたの最強の防具になります。
2025年11月に実際に起きた『過去最大級事件』
2025年11月頃に、警察庁が異例の強い注意喚起を行いました。
全国で、三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行などを名乗るフィッシングメールが
120万通以上 一斉にばらまかれたのです。
メールの件名は、
- 「【重要】アカウント確認」
- 「不正アクセス検知のお知らせ」
本文には、
「24時間以内に対応しないとアカウントが凍結されます」
という強いメッセージ。
リンクを押すと、公式サイトとほぼ同じ偽サイトへ。
そこで入力したID・パスワード・ワンタイムパスワード(OTP)が盗まれます。
結果、
127件・総額3,800万円の被害が報告され、個人被害の最大額は420万円でした。
警察庁は、
「金融機関のメールからリンクを押してログインしないでください」
と強く警告しました。
フィッシング詐欺はここまで進化している!覚えるのは3つでOK
① 日本語が自然すぎる(AI生成で違和感ゼロ)
企業文体まで再現され、変な敬語もほぼ消えています。
② 時間制限で焦らせる
「24時間以内」「本日中に対応」のように、冷静さを奪う言葉が多い。
③ ワンタイムパスワード(MFA)まで盗もうとする
ログイン情報だけでなく、SMSで届く認証コードまで狙われています。
覚えておきたい「代表的な3つの手口」
① 金融機関の「口座凍結」メール
- 「不正利用を検知しました」
- 「口座を停止します」
銀行は 原則として、メールのリンクから本人確認を求めません。
ワンタイムパスワードを入力させる時点で100%詐欺です。
② 宅配便・ECサイトの「不在通知/キャンセルできません」SMS
- 「荷物を持ち帰りました」
- 「ご注文のキャンセルができませんでした」
URLを押すと偽サイトへ誘導され、
クレジットカード情報を盗まれるリスクがあります。
ECサイトがカード番号の再入力を求めることは基本ありません。
③ 公的機関の「給付金/還付金」メール
- 「税金の還付金があります」
- 「電気代の補助金が受け取れます」
国の案内は 郵送かマイナポータル のみ。
メールで個人情報を求めることはありません。

見破るための「危険なサイン3つ」
✔ URLが1文字だけ違う
例:official-bank.com → official-banks.com(sが1個多い)
✔ 電話番号なし・リンク誘導のみ
「こちらのURLから対応してください」は危険。
✔ ログイン画面が本物そっくり
『そっくりすぎる』時点で逆に怪しいと思ってOK。
あなたを守る最終防衛策は3つだけ
✔ ① メール / SMSのURLは押さない
これだけで9割防げます。
✔ ② 公式アプリ・公式サイトで確認する
- 銀行 → アプリを開く
- 宅配 → 公式アプリで配送状況確認
- EC → 自分でログインして確認
一次情報を見る習慣が最強です。
✔ ③ 多要素認証(MFA)を必ずONに
パスワード漏洩を前提に「二重ロック」をかけるイメージです。
メールだけじゃない。電話版フィッシングにも注意!

【出典】警察庁サイバー警察局「フィッシング詐欺・国際電話詐欺への注意喚起」
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/index.html
最近は、メール詐欺と同じくらい増えているのが
電話を使ったフィッシング(ボイスフィッシング:Vishing)です。
警察庁の最新資料でも強く注意喚起されています。
典型的な手口はこの流れ
- 銀行を名乗る自動音声の電話
- 「情報更新が必要です。番号を押してください」
- 人の声に切り替わりメールアドレスを聞かれる
- 偽メールを送られ、偽サイトに誘導される
つまり、
電話 → メール → 偽サイトの「合わせ技 」が増えています。
警察庁のアドバイス
- 銀行から電話が来たら、一度切り 公式番号に折り返す
- ネットバンキングは 必ず公式アプリ/公式サイトからアクセス
- 国際電話番号(+1など)は要注意
公式情報はこちら:
▶ サイバー犯罪対策プロジェクト
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/index.html
▶ 国際電話詐欺の注意喚起
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/international-phone/
見破れなくて当たり前の時代です
今のフィッシング詐欺は、
普通の人がひっかかるように作られている ほど精巧です。
だから、見破れなかった自分を責める必要はありません。
大事なのは、
- URLを押さない
- 公式アプリで確認する
という日常の小さな習慣。
これだけであなたの財産は守れます。
今日から一緒に、安全をアップデートしていきましょう✨

