株を始める前に知っておくこと
昨今の預貯金の低金利から、将来的な資産形成の為に投資を検討する方は少なくないのではないかと思います。しかし「投資の事はよくわからない」、「何からスタートすればよいのか。。。」、「失敗したら。。。」と不安を感じて一歩踏み出せないという事もよく耳にします。
そこで、色々な資産運用や投資の中で比較的スタートしやすい株式取引に必要なポイントを、初心者の方にも情報過多になり過ぎないように、必要な情報に絞って解説いたします。
コロナ禍で経済が低迷したなかで、実は日本の株価はバブル後最高値を付けるなど値上がりしており、株価の上昇局面では株式投資に新しく取り組む投資家も増える傾向にあります。しかし、日経平均が上昇していてもすべての銘柄の株価が上がる訳ではありませんので、当然リスクを考えて銘柄の選択や資金の使い方を考えなくてはなりません。
株価ってなんだ?
株価とは、各企業が発行している株式1株あたりの値段のことです。
企業によって株価の差は大きく、数百円の企業もあれば数万円の企業もあります。
この株価は日々変動しており、企業の業績やその企業の業界の将来性にインパクトを与えるトピック、決算期等の季節要因等により上下します。
株価の決まり方は、株式が取引される証券取引所での需要(買いたい人)と供給(売りたい人)の関係によります。
企業から発行されている株式の総数は決まっておりますので、売りたい人がいなければ買う事はできませんし、買いたい人がいなければ売ることはできません。
例えば、ある株式を150円で買いたいと思っていても、売りたい人が150円より高く売りたいと思っていれば資金があっても買えません。
当然、買いたい人は1円でも安く買いたいですし、売りたい人は1円でも高く売りたいものです。株式市場では買いたい人と売りたい人の希望する値段がマッチして初めて株式の売買が成立するのです。
また、株価自体は買いたい人が多く、売りたい人が少ない時には市場は取引を成立させるために、売りたい人を増やしたいので株価は上がっていき、売りたい人が多く、買いたい人が少ない場合は株価は下がっていきます。
こうして株価が決定されていきます。
株価の変動要因
株価が変動する要因としては、大きく「市場全体要因」と「個別要因」があります。
市場全体要因
市場全体要因には金利や景気など経済関連のみならず、政治的な要因や海外の情勢、大規模な災害なども含まれます。
- 社会情勢の変化
- 自然災害の発生
- 金利や景気の変動
- 海外市場における株価の変動
個別要因
企業の業績が悪化すると投資家からの期待も下がるため、株価は下落する可能性が高まり、業績が上向くと投資家の期待が上がり、株価も上昇する可能性が高まります。
- 企業業績の変化
- 株式分割の影響
- 外国人投資家の動向
このように様々な要因が株価に影響してくるので、投資を行う場合は日ごろから株価をチェックすることが株取引の成功の第一歩です。
スタート資金の目安
株取引は、少額からでもスタート可能です。以下に初心者向けの目安をわかりやすくご紹介します。
投資スタイル | 最低必要資金 | 特徴 |
単元株取引(一般的な株取引) | 約5万円〜30万円 | 日本株は通常100株単位。人気株は10万円以上必要な場合も |
単元未満株(S株・ミニ株など) | 数百円〜数千円 | 1株単位で購入可能。SBI証券・マネックス証券などが対応 |
積立NISA(投資信託を利用) | 月1,000円〜 | 株ではなく投資信託。分散投資・長期投資に最適 |

初心者におすすめの資金感覚
まずは5万円〜10万円程度からが安心
- 万が一損をしても生活に支障が出ない額
- 1〜2銘柄に分散して試せる
少額でもできる方法
証券会社の「単元未満株」サービス
- 例:SBI証券の「S株」、マネックス証券の「ワン株」
- 1株から購入可能なので、Appleやトヨタなど高額株にも挑戦可
NISA口座の活用
- 税金が非課税になる制度。少額からの長期投資に最適
ワンポイントアドバイス
最初は「利益を出す」よりも「経験を積む」ことを目的にしましょう。
少額で始めて、慣れてから金額を増やすのが成功の近道です。