その「儲け話」SNS投資詐欺かもしれません。半年で被害額798億円という現実

知らない人から届いた「儲かる話」、SNSなどで見かけたことはありませんか?

警察庁が2026年7月に発表したデータによると、
2026年上半期だけで、SNSを使った投資詐欺の被害額は797.9億円認知件数は5,893件にのぼります。
半年間の件数だけで、2025年通期の件数(9,538件)の6割超にすでに達しています。

以前から注意喚起されているにも関わらず、前年同期と比べても大きく増えており、被害が深刻化し、特殊詐欺全体の中でも、被害額トップの手口になっています。

被害者は幅広い世代に及んでいて、
60代が被害額では最も多い一方、20代から50代も件数ベースでは全体の約6割を占めています。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど、実は狙われやすいのかもしれません。

今回は、今どんな手口が広がっているのか、そしてどうやって見抜けばいいのかを整理していきます。

SNS型投資詐欺には、いくつかの共通したパターンがあります。

最初のきっかけは、SNSの広告やダイレクトメッセージ
ダイレクトメッセージから接触してくる手口も増え、警察庁も、DMで接触した後にLINEなど別のSNSに誘導する手口を典型例として紹介しています。
興味を示すと、そのままLINEなど別のトークアプリに誘導されるのが典型的な流れです。

そこから、投資のグループに招待されたり、成功している人たちのやり取りを見せられたりして、「儲かりそうだ」という雰囲気が演出されます。
そして最初は少額の投資を勧められ、実際に利益が出ているように見せられることで、信用を積み重ねていきます。

ここで厄介なのが、最初のうちは本当に、利益が出たという名目で、いくらかのお金が振り込まれる場合があること。
「本当に儲かった」という体験が、次の大きな投資への警戒心を弱めてしまいます。

そうやって信用したところで、まとまった金額の投資を勧められます
そして、いざ出金しようとすると、「手数料」や「税金」などの名目で、さらにお金を求められる
それでも支払うと、最終的に連絡が取れなくなってしまう、というのが一連の流れです。

投資話だけでなく、恋愛感情を利用した「SNS型ロマンス詐欺」も、いまだに広がっています。
こちらの被害額は246.6億円、認知件数2,509件で、40代から60代が被害者の約8割を占めています。

マッチングアプリなどで知り合った相手とやり取りを重ねるうちに好意を抱かせ、「二人の将来のために」といった理由で投資を持ちかけてくるパターンです。
恋愛感情が絡む分、冷静な判断がより難しくなるのが特徴です。

警察庁や金融庁が注意喚起している事例では、
「必ずもうかる」「元本保証」といった文言や、
出金しようとすると手数料・税金などの名目でさらに入金を求められるケースが確認されています。
こうした言葉に心当たりがあれば、一度立ち止まって考えてみてください。

詐欺を見抜く、2つのチェックポイント

手口が巧妙になっている分、見抜くのが難しく感じるかもしれません。
でも、警察庁が示しているチェックポイントは、実はシンプルです。

  • 振込先が、会社ではなく個人名義の口座になっている
  • 振込先の口座が、振込のたびに変わる

このどちらかに当てはまったら、詐欺を疑って、送金する前に警察などへ相談しましょう。
まっとうな投資話であれば、個人名義の口座への振込を求められたり、振込先が毎回変わったりすることは、まずないからです。

もう一つ確認しておきたいのが、
勧誘してくる業者が、金融商品取引業者や暗号資産交換業者として登録されているかどうか。
これは金融庁のウェブサイトで、誰でも確認できます。

ただし、登録されているからといって、それだけで安全とは限りません。
実在する金融事業者の名前を勝手に使う「なりすまし」も確認されています。
投資内容や勧誘方法にも不審な点がないか、あわせて確認しておきたいところです。

「今だけ」「あなたにだけ特別に」「今日中に決めてほしい」など、判断を急かす言葉が出てきたときも要注意です。

もし勧誘を受けたら、被害に遭ったら

SNSで知り合った相手から投資を勧められたら、まずは応じないこと。
そして、一人で判断せず、誰かに話してみることも大切です。

詐欺師は、投資の話を急かしたり、誰にも言わないよう求めたりする傾向があります。
第三者に話すだけで、冷静さを取り戻せることも少なくありません。

もし「もしかして」と感じたら、次の窓口に相談できます。

  • 警察相談専用電話:#9110
  • 消費者ホットライン:188

すでにお金を振り込んでしまった場合も、諦めずにすぐ相談することが大切です。
証拠になりそうなやり取りのスクリーンショットなどは、削除せずに残しておくことをおすすめします。

そして、意識しておきたいのが家族のこと。
SNS型投資詐欺は、被害額で見ると実は60代が最も多い年代です。
自分自身の備えだけでなく、離れて暮らす親御さんなど、家族への声かけも大切。
「最近、投資話を聞いたりしていない?」と、さりげなく聞いてみるだけでも、早期に気づけるきっかけになります。

まとめ

SNSを通じた投資詐欺は、この半年だけで被害額が800億円近くにのぼる、今広がっている問題です。
手口は巧妙になっていますが、見分け方のポイントを知っておくだけで、防げる被害も多くあります。

「儲かる話」に出会ったときほど、一度立ち止まって、誰かに相談してみる。
この記事の内容を、家族や友人との会話のきっかけにしてもらえたら、それだけでも被害を防ぐ力になるはずです。

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