【保険シリーズ番外編】知っている人だけ得をする!申請しないともらえない公的給付金リスト

保険シリーズの番外編で、もう一つ大事な話。

「もらえるはずのお金が、申請しないまま消えていた」

病気で入院した時、仕事を辞めた時、家族が亡くなった時。
そういった場面で受け取れるはずのお金を、知らないまま期限が過ぎてしまう人が後を絶ちません。

なぜ申請しないともらえないのか

日本の公的制度は「申請主義」が基本です。
自分から動かない限り、1円ももらえない仕組みになっています。

役所や行政機関から「あなたはこれを申請できますよ」とわざわざ教えてくれることは、ほとんどありません。
だからこそ、知っているかどうかだけで、受け取れるお金がまったく変わってくるのです。

まず知っておきたい「時効」のこと

給付金には申請できる期限(時効)があります。
期限を過ぎると、もらえる権利が消えてしまいます。

  • 2年:高額療養費・傷病手当金・葬祭費・埋葬料・死亡一時金
  • 5年:遺族年金・未支給年金

「後でやろう」で期限切れに。
気づいた時がすぐ申請のタイミングです。

病気・ケガをした時

① 高額療養費制度
1か月の医療費の自己負担が上限を超えた分が、後から払い戻される制度。
「知っている」という人は多いのですが、実は申請を忘れてそのまま、というケースが意外と多い。

💡 知っておきたいポイント:入院前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払い自体を上限額に抑えられます。後から払い戻しを待つ手間もなくなるので、入院が決まったらまず申請を。

📍 申請先:加入している健康保険の窓口(協会けんぽ・健保組合・市区町村の国保担当窓口) ⏰ 時効:2年


② 傷病手当金
病気やケガで仕事を休み、給与がもらえない時に、給与の約3分の2が最長1年6か月支給される制度。
会社員・パート・アルバイトも対象(健康保険加入者)。

自営業・フリーランスが加入する国民健康保険には、基本的にこの制度がありません。
ただし、医師国保・建設国保など職能団体が運営する一部の国民健康保険組合では独自の制度を設けているケースもあるため、加入先に確認してみる価値があります。

💡 知っておきたいポイント①:申請は会社の総務・人事部門を通じて行いますが、会社が積極的に教えてくれないこともあります。自分から「傷病手当金を申請したい」と伝えることが大切です。

💡 知っておきたいポイント②:退職後も条件を満たせば継続して受け取れます。「退職したからもう無理」と思い込まずに確認を。

📍 申請先:勤務先の総務・人事部門を通じて、加入している健康保険へ ⏰ 時効:2年


③ 障がい年金
病気やケガで日常生活や仕事が著しく制限される状態になった時に受け取れる年金。
「年金は65歳からもらうもの」と思っている人が多いですが、現役世代でも受給できる制度です。
がん・うつ病・糖尿病の合併症・人工透析なども対象になるケースがあります。

💡 知っておきたいポイント:対象かどうかの判断が複雑なため、まず年金事務所か社会保険労務士に相談することをおすすめします。会社を通さず、本人が直接申請する制度です。

📍 申請先:お近くの年金事務所・街角の年金相談センター


仕事を辞めた・失業した時

④ 再就職手当
失業給付(基本手当)を受給中に、早期に再就職した場合にもらえる給付金。
失業給付の残日数が多いほど、受け取れる金額が大きくなります。
「失業給付をもらいながらゆっくり探そう」と思っていると、この手当をもらいそびれることも。

📍 申請先:お住まいのハローワーク ⏰ 申請期限:原則として再就職した日の翌日から1か月以内(時効は2年のため、1か月を過ぎても申請できる場合があります。早めの申請を推奨)


⑤ 教育訓練給付金
厚生労働省が指定する講座を受講した場合、受講費用の一部が戻ってくる制度。
給付の種類によって給付率が異なります。

  • 一般教育訓練:受講費用の20%(上限10万円)
  • 専門実践教育訓練:受講中に費用の50%(年間上限40万円)、資格取得+就職でさらに20%追加(年間上限16万円)

語学・IT・医療・介護・ビジネス系など、幅広い講座が対象。 在職中でも、雇用保険に一定期間加入していれば利用できます。

💡 知っておきたいポイント:「転職・スキルアップしたい」と思ったタイミングが申請のチャンス。ハローワークのウェブサイト(JOBTAG)で対象講座を検索できます。専門実践を受講する場合は、受講前にハローワークでのキャリアコンサルティングが必須です。

📍 申請先:お住まいのハローワーク


⑥ 住居確保給付金
離職や収入減により家賃が払えなくなりそうな人に、一定期間家賃相当額を支給する制度。
コロナ禍で注目されましたが、今も利用できます。
「まだ大丈夫」と思っているうちに申請しておくことが大切。

📍 申請先:お住まいの自立相談支援機関(市区町村の福祉担当窓口)


出産・育児の時

⑦ 育児時短就業給付金(2025年新設)
育休から復帰後、子どもが2歳になるまでの間に時短勤務をしている場合、賃金の10%相当が支給される制度。
2025年4月に新設されたばかりで、まだ知らない人が多い給付のひとつ。

💡 知っておきたいポイント:手続きは会社が行いますが、会社側も制度を把握していないケースがあります。「こういう制度があるはず」と自分から会社の人事担当に確認してみましょう。

📍 申請先:事業主経由でハローワークへ(手続きは会社が行う)


家族が亡くなった時

⑧ 葬祭費・埋葬料
家族が亡くなった時に、葬儀を行った人(喪主)に支給される給付。
加入していた健康保険によって名称と金額が異なります。

  • 葬祭費:国民健康保険・後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった場合。金額は自治体により3〜7万円
  • 埋葬料:協会けんぽ・組合健保の被保険者が亡くなった場合。一律5万円

💡 知っておきたいポイント:悲しみの中でバタバタしているうちに申請を忘れてしまうケースが非常に多い。落ち着いたら早めに確認を。

📍 申請先:故人が加入していた健康保険の窓口または市区町村の役所 ⏰ 時効:2年
💡 補足:時効の2年は、国保の「葬祭費」なら葬儀を行った翌日から、社会保険の「埋葬料」なら亡くなった翌日からカウントされます。


⑨ 未支給年金
年金は亡くなった月まで受け取る権利があります。
年金は偶数月に2か月分まとめて支払われる仕組みのため、亡くなった月によって1〜3か月分が未払いになることがあります。
遺族が申請しないと受け取れません。

📍 申請先:お近くの年金事務所または街角の年金相談センター ⏰ 時効:5年


老後・シニアの時

⑩ 年金生活者支援給付金
65歳以上で住民税非課税、かつ年金収入が一定以下の方に、年金に上乗せして毎月支給される給付金。
2026年度は月額5,620円(年額約67,440円)。

💡 知っておきたいポイント:「年金をもらっているから対象外」と思い込んでいる人も多いですが、遺族年金・障がい年金は所得判定に含まれないため、意外と対象になるケースがあります。心当たりがある方はまず確認を。

📍 申請先:お近くの年金事務所または市区町村の窓口


自治体独自の給付金も忘れずに

ここで紹介したのは国の制度が中心ですが、お住まいの市区町村が独自に設けている給付金や助成金もあります。

  • 不妊治療の助成金
  • 補聴器購入補助
  • 住宅リフォーム助成
  • シニア向けスマートフォン購入補助 など

市区町村のホームページや窓口で「こんな制度はありますか?」と聞いてみると、思わぬ給付が見つかることがあります。

相談窓口まとめ

給付金について不明な点があれば、まずここに問い合わせてみてください。

  • 健康保険に関すること:加入している健康保険の窓口
  • 年金に関すること:お近くの年金事務所・街角の年金相談センター
  • 失業・雇用・スキルアップに関すること:お近くのハローワーク
  • 生活全般の困りごと:お住まいの市区町村の福祉担当窓口

よくわからなくても、遠慮せずに問い合わせてみてください。
知っているかどうかで、人生のお金の流れは大きく変わります。

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