「あなたの保険、使いこなせていますか?」-第3回-「あなたに本当に必要な保険は何ですか?」

「保険はちゃんと入っているけど、ほんとに必要な保険かどうか、正直わからない」

就職した時、結婚した時、子どもが生まれた時。
その時々に「必要そうだから」と入った保険が、何年もそのままになっていること、ありませんか?

生活が変われば、必要な保険も変わります。
今回は「あなたに本当に必要な保険は何か」を一緒に考えていきます。

公的保険だけではカバーできないものがある

前回お伝えしたとおり、日本の公的保険制度はとても充実しています。
高額療養費制度のおかげで、1か月の医療費が一定額を超えた分は戻ってきます。
でも、公的保険が対象にならない費用もあります。

差額ベッド代
入院した時に個室や少人数部屋を希望すると、「差額ベッド代」として追加費用がかかります。
1日あたり数千円〜数万円になることも。
長期入院になると、けっこうな金額になります。

先進医療の技術料
がんの陽子線治療など、最新の治療法の中には公的保険の対象外のものがあります。
診察・検査・入院料などは公的保険が使えますが、先進医療の技術料は全額自己負担。
技術料だけで数十万〜数百万円になるケースもあります。

入院中の食事代・交通費
入院中の食事代は1食あたり一定額の自己負担があります。
例えば、一般世帯で2026年6月現在550円、1日3食で約1,650円
家族の見舞いや通院にかかる交通費も、自己負担です。

治療中の収入減
会社員であれば傷病手当金がありますが、給与の約3分の2の補填にとどまります。
自営業やフリーランスの人は傷病手当金自体がないため、収入が完全に途絶えるリスクがあります。

こうした「公的保険の隙間」、ここを補ってくれるのが民間保険です。

民間保険が「必要」な場面

民間保険が特に役立つのは、こんな状況の時です。

貯蓄が少ない時期
20〜30代や住宅ローンを抱えている時期は、突然の大きな出費に対応できる貯蓄が不足しがち。
万が一の時の備えとして、民間保険が安心につながります。

小さな子どもがいる
子育て中は教育費など支出が多く、収入が途絶えた時のリスクが大きい。
家族の生活を一人で支えている人は特に、死亡保障や就業不能保険を検討してみる価値があります。

自営業・フリーランス
病気やケガで働けなくなると、収入がゼロになるリスクがあります。
就業不能保険や所得補償保険が、会社員の傷病手当金の代わりとして機能してくれます。

老後の備えが心配
公的年金だけでは不安という人には、個人年金保険という選択肢もあります。
NISAやiDeCoとも比較しながら、自分に合った方法を探してみましょう。

がんや特定の疾患が気になる
家族にがん経験者がいるなど、特定のリスクが気になる人はがん保険や特定疾病保険を検討してみましょう。
先進医療特約をつけておくと、高額な先進医療にも備えられます。

民間保険を「見直せる」場面

逆に、こんな状況なら保険を減らしたり、見直したりできるかもしれません。

必要以上に保険が多い・保障が高すぎる
「とりあえず入った」保険が重なって、同じリスクに二重三重で備えているケースがあります。
収入や生活水準に対して保障額が高すぎる場合も、見直しどきかもしれません。

貯蓄が十分にある
万が一の医療費や生活費をまかなえるだけの貯蓄があれば、民間保険の必要性は下がります。
保険料を貯蓄や投資に回す方が、長期的に合理的なケースもあります。

子どもが独立した
子育て中に手厚くした死亡保障は、子どもが独立すると必要性が下がります。
保険料を見直す、良いタイミングです。

保険料が家計を圧迫している
保険は「万が一の備え」、生活を苦しくするためのものではありません。
保険料が重荷になっているなら、内容を整理してみましょう。

内容が古くて今の生活に合っていない
10年以上前に入った保険は、今の生活や制度の変化に合っていないことも。 定期的な見直しをおすすめします。

自分に合った保険を考えるヒント

保険を選ぶ時に大切なのは、「何のリスクに備えたいか」を明確にすること。

こんな問いかけを試してみてください。

  • 今、一番困るリスクは何?(病気・ケガ・収入減・死亡など)
  • そのリスクに、貯蓄で対応できる?
  • 公的保険でカバーされている部分はどこ?
  • 家族構成や働き方は、数年前と変わっていない?

この4つを整理するだけで、「本当に必要な保険」と「見直せる保険」が見えてきます。

保険は万能ではありません。
でも、自分のリスクと状況に合わせて選べば、心強い備えになります。

いざという時のために

民間保険に「正解」はありません。
家族構成や働き方、年齢などによっても、必要な保険はまったく変わってきます。

大切なのは「とりあえず入ったまま」にしないこと。
今の自分の状況と照らし合わせて、一度見直してみませんか。

次回は、生命保険・医療保険・がん保険、それぞれ何が違うのかをわかりやすく整理します。 「名前は知っているけど、違いがよくわからない」という人にこそ、読んでほしい内容です。

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