そろそろ保険会社から書類が届きます。今年の年末調整、ここが変わりました。

10月ごろになると、生命保険会社から「生命保険料控除証明書」が届き始めます。
届いた瞬間は「あ、来た」と思うのに、うっかり引き出しの奥にしまい込んで、年末になって「あれ、どこにやったっけ」と探し回る。
そんな経験、心当たりのある人も多いのでは?

今回のテーマは、慌てて年末を迎えないための、今年の年末調整の変更ポイント整理です。

年末調整、自分がやることのおさらい

年末調整、税額の計算自体は会社の仕事です。

とはいえ、配偶者の収入や扶養家族の情報を申告したり、生命保険料控除証明書などを用意したりするのは、自分で準備する部分です。
勤務先によっては、紙ではなく電子データで提出する場合もあります。
この辺りは、すでに何年も年末調整をこなしてきた人にとっては、今さらな話かもしれません。

ちなみに、医療費控除や、ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)は、そもそも年末調整の対象外。
こちらは翌年、自分で確定申告をする必要があります。
ふるさと納税自体は、住民税を中心に控除される仕組みで、年末調整とは別のところで完結するもの。
そのくらいの理解で十分です。

今年も、年末調整の金額の基準が動いています

基礎控除や配偶者控除の見直しにあわせて、年末調整で使う書式は、去年(令和7年分)から「基礎控除申告書」「配偶者控除等申告書」「特定親族特別控除申告書」「所得金額調整控除申告書」という4つの申告が、1枚の紙にまとまった様式です。
基本的な形は去年と同じですが、記入する金額の基準は今年も変わっています。

具体的には、
基礎控除は最大104万円程度まで
給与所得控除の最低保障額は74万円まで

それぞれ引き上げられました。
配偶者控除・扶養控除の対象になるかどうかのラインも、
給与収入だけの場合の目安で、去年の123万円から今年は136万円に引き上げられています。

ちなみに今年の改正は、令和8年12月1日に施行されます。
毎月のお給料からの天引きは、年内は去年までのルールのままで、12月にまとめて年末調整で精算する形です。
つまり、今年は例年より還付額が大きくなる人も多いかもしれません。

19歳から23歳未満のお子さんがアルバイトをしている家庭にも関係のある話です。
以前は、お子さんの収入がある一定額を超えると、親側の控除がすっぱりなくなる仕組みでしたが、去年から「特定親族特別控除」という仕組みができて、段階的に減っていく形に変わりました。
今年は、その基準となる金額がさらに動いています。
「バイトを増やしたら、親の所得税の控除が急になくなってしまう」というケースが起きにくい仕組み自体は続いていますが、具体的な金額は毎年チェックしておきたいところです。

書式の見た目は去年と同じでも、去年の記憶のまま数字を書き込むと、金額が合わなくなることも。
渡された用紙に書かれている最新の金額や記入例を、あらためて確認しながら書くのが安心です。

自分が準備すること

まず、生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書といった書類が、10月ごろから自宅に届き始めます(電子交付を選んでいる場合は、メールなどでの案内になることもあります)。
捨てずに、まとめておく場所を決めておくと安心。
もし提出前に見当たらなくなってしまっても、慌てる必要はありません。
多くの保険会社は、電話やウェブサイトから再発行を申し込めます。

マイナンバーカードを使って、控除証明書などのデータをマイナポータル経由で取得し、年末調整の申告書作成に利用できる「マイナポータル連携」という仕組みもあります。
ただしこれは、保険会社などの発行元と、勤務先のシステムの両方が対応している場合に限られる話です。
会社がまだ紙で運用しているなら、今のところは恩恵を受けにくいので、気になる人は総務や経理に対応状況を聞いてみるのがおすすめです。

あとは、扶養家族の状況が去年から変わっていないか。
大学生くらいのお子さんがいる家庭なら、今年のアルバイト収入がどれくらいになりそうかも、あわせて考えておきたいところ。
配偶者がいる場合は、今年の収入見込みも同じく確認しておくと安心です。

分からないことがあれば、経理や総務の担当者に聞いてしまうのが一番の近道。
年末調整は、毎年多くの人が同じように迷うところなので、遠慮せず質問して大丈夫です。

まとめ

年末調整は、会社任せにできる部分と、自分にしかできない部分が混ざっているもの。

書式の見た目は去年のままでも、書き込む金額の基準は今年もまた動いているので、去年の記憶だけで乗り切ろうとせず、手元の用紙をあらためて確認する。
保険会社から郵便が届いたら、まず開けて中身を確認する。

それだけで、年末のバタバタはかなり減らせるはずです。

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