iDeCoの掛金上限が12月に変わる!会社員は月2.3万円→6.2万円?企業年金がある人は要注意
iDeCoの掛金の上限が、2026年12月1日から変わる予定です。
会社員で企業年金がない人は、月2.3万円から6.2万円へ。
数字だけ見ると、大きな変化です。でも、これはあくまで「上限」。増やさなければいけない、という話ではありません。
この記事では、何が変わるのか、自分に当てはまるのか、手続きはいつまでか。順番に整理します。
情報は、10月25日時点の厚生労働省の資料や、各金融機関の案内をもとにしています。
何が変わるのか?
まずは、言葉の整理
- iDeCo(個人型確定拠出年金):自分で掛金を出し、自分で運用して、老後に受け取る私的な年金制度
- 第1号・第2号・第3号:加入している公的年金の種類。
第1号は自営業・フリーランス・学生など。
第2号は会社員・公務員。
第3号は会社員や公務員に扶養されている、20歳以上60歳未満の配偶者(専業主婦(夫)など) - 企業年金:会社が用意する年金。企業型DC(企業型確定拠出年金)や、DB(確定給付企業年金)などがあります
上限はこう変わる
| 区分 | 変更前(月額) | 変更後(月額) |
|---|---|---|
| 第1号(自営業など) | 6.8万円 | 7.5万円 |
| 第2号(会社員)で企業年金なし | 2.3万円 | 6.2万円 |
| 第2号で企業年金あり、または公務員 | 最大2.0万円 | 6.2万円から、会社の拠出分(企業型DC・DB等)を引いた額 |
| 第3号(専業主婦(夫)など) | 2.3万円 | 2.3万円(変更なし) |
第1号の7.5万円は、国民年金基金や付加保険料と合わせた上限です。
国民年金の任意加入被保険者(第4号)の上限も、金融機関の案内では7.5万円です。
施行日は、2026年12月1日の予定です(厚生労働省)。
反映は、12月分の掛金(2027年1月の引落し)からです。

加入できる年齢も広がる
国民年金の被保険者でない60歳以上70歳未満の人も、一定の条件を満たせば加入できるようになります。
条件の例は、
すでにiDeCoの加入者や運用指図者であること、企業年金からiDeCoに資産を移すこと、など。
そのうえで、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていないこと、企業型DCのマッチング拠出をしていないこと、が必要です。
施行日から3年を経過する日までは、経過措置があります。詳しい条件は、iDeCo公式で確認してください。
「上限が上がる」=「たくさん積み立てるべき」というわけじゃない
上限は、出せる最大の額です。実際に出す額は、自分で決めます。
たとえば、毎月、上限まで出した場合。
月2.3万円なら年27.6万円、月6.2万円なら年74.4万円です。
上限が上がるほど、1年に動くお金も大きくなります。
iDeCoの特徴を、公式の説明から整理します。
- 税の優遇:掛金、運用益、受け取るとき。それぞれに優遇があります。ただし、課税所得がない人は、掛金の所得控除を受けられません
- 引き出し:原則として、60歳になるまで引き出せません。受け取り開始の年齢は、加入期間などによって異なります
- 手数料:かかります。金額は金融機関によって異なります
- 運用の結果:運用商品によっては、受け取れる額が掛金の合計を下回ることもあります
引き出せない期間が長い。だからこそ、家計に余裕のある範囲で考えることが大切です。
NISAとの違いは、過去の記事でも整理しています。
自分の場合は? タイプ別にチェック!
企業年金がない会社員(第2号)
上限は、月2.3万円から6.2万円になります。勤務先に企業年金があるかは、人事や総務に聞くのが確実です。
企業年金の有無が分からないときは、ここで止まらなくて大丈夫です。まずは、次の「企業年金がある場合」も読んでみてください。
企業年金がある会社員・公務員(第2号)
ここが、タイトルの「要注意」です。公務員は、共済組合の掛金があるため、この区分にあたります。
上限は、6.2万円から、会社の拠出分を引いた額です。
会社の拠出分とは、企業型DCの事業主掛金と、DBなどの他制度の掛金相当額の合計です。
たとえば、企業型DCだけで、会社の掛金が月3万円なら、計算上のiDeCoの上限は3.2万円。
あくまで、計算式にあてはめた例です。
厚生労働省も、会社の拠出額によっては、iDeCoの上限が小さくなったり、拠出できなくなったりすることがある、としています。
企業型DCのマッチング拠出(自分でも上乗せする仕組み)を使っている人は、iDeCoと併用できません。
上限や変更できる月は、会社の規約で決まっている場合もありますので、実際の金額は、勤務先で確認してください。
自営業・フリーランスなど(第1号)
上限は、月6.8万円から7.5万円になります。国民年金基金などと合わせた上限です。
専業主婦(夫)など(第3号)
上限は、月2.3万円のまま。変更はありません。
掛金を変えたいなら:手続きと期限
掛金は、自動では変わりません。
上限が上がっても、増やしたい人は手続きが必要です。
12月分から変えたい人には、事前受付の締切が10月末の金融機関があります。
| 金融機関(例) | 事前受付の締切 | 手続き |
|---|---|---|
| マネックス証券 | 10月30日(金)必着 | 書面のみ |
| 三菱UFJ銀行 | 10月31日(土)必着 | 書面のみ |

三菱UFJ銀行の場合、対象は、第1号・第2号で、今の掛金が毎月定額の人です。
10月末までの事前受付は、書面のみです。
マネックス証券では、e-iDeCoでの掛金変更を、12月1日〜24日に受け付ける予定です。
ただし、e-iDeCoを使えるかは、金融機関によって異なります。
手続きの内容によっては、12月分に間に合わない場合もあります(厚生労働省の資料)。
期限や手続きは、加入している金融機関ごとに違います。早めに、公式ページで確認してください。
締切は「必着」なので、郵送にかかる日数も考えて、早めの投函を。
確認の順番は、次のとおりです。
- 自分が加入している金融機関(運営管理機関)を確認する
- 掛金を変えたいかを決める
- その金融機関の期限と手続きを調べる
迷ったときは
今回はどんな変更があるのか?を見てきましたが、変更しない、という選択もあります。
- 今の掛金を、変える必要があるか
- 60歳まで引き出せなくても、家計は大丈夫か
- 勤務先の企業年金は、どうなっているか
この3つを、順番に見てみてください。分からないときは、加入している金融機関や、勤務先に聞くのが近道です。
まとめ
- 2026年12月1日から、iDeCoの上限が変わる予定
- 会社員は、企業年金の有無で上限が変わる。企業年金がある人は、会社の拠出分を引いた額
- 増やしたい人は手続きが必要。期限は、金融機関ごとに確認
上限が上がることは、選べる幅が広がる、ということ。
使う、使わないは、自分のペースで決めて大丈夫です。
まずは、自分がどのタイプかを確認するところから始めてみましょう。
⚠️ ご注意ください この記事は制度の紹介で、特定の商品や掛金の額をすすめるものではありません。制度の内容は変わることがあります。最新の情報は、国民年金基金連合会や、加入している金融機関でご確認ください。
参考(公式発表ほか)
- 厚生労働省 2025年の制度改正
- 厚生労働省 iDeCoを併用される人は(2026年12月からの拠出限度額)
- 厚生労働省 iDeCoの拠出限度額の見直し
- iDeCo公式 iDeCoの特徴
- 松井証券 お知らせ(8月31日)
- マネックス証券 お知らせ(9月1日)
- 三菱UFJ銀行 掛金額変更の事前受付



