【先物取引の始め方③】口座の開設から、注文、税金まで
前編では、先物取引の基本の仕組みと、期限(限月とSQ)、追証を見てきました。
👉 前編①:先物取引の基本の仕組み 👉 前編②:期限のしくみと、追証のこと
最終回の今回は、実際に始めるときの流れです。
口座の開設、取引できる時間、注文のしかた、そして税金のこと、順に見ていきます。
先物の口座は、株の口座とは別
先物取引をするには、「先物・オプション取引口座」という専用の口座が必要です。
株の口座を持っていても、先物の口座は別に作ります。
といっても、流れはシンプルです。
- 証券会社に申し込む(株の口座といっしょに申し込める会社もあります)
- 証券会社の審査を受ける
- 口座ができたら、証拠金を預ける

ここで、証券会社の審査があります。
基準は会社ごとに違うので、詳しくは、申し込む会社の案内で確認してください。
書類のやり取りが必要かどうかなど、細かい手順も会社ごとに違いますし、ネットで申し込める会社もあります。
口座を作る前に、のぞいておきたいポイントは
- 取り扱いのサイズ:ラージ、ミニ、マイクロのどれを扱っているか
- 手数料:1枚あたりの定額で決まる会社もあります
- 注文できる時間:日中と夜間の、どちらで注文を受け付けているか
- 追証のルール:入金の期限と、入れられなかったときの扱い
口座を作ったからといって、すぐに取引を始める必要はありません。
仕組みを知ったうえで、ゆっくり始めて大丈夫です。
取引できる時間は、日中と夜間
日経225先物の取引時間は、ラージ、ミニ、マイクロとも、同じ時間帯です。
| 取引 | 時間 |
|---|---|
| 日中 | 8:45〜15:45 |
| 夜間 | 17:00〜翌6:00 |
15:45から17:00までは、取引が行われません。
夜間は日付をまたいで、翌朝6:00までです。
夜間は、日本の株式市場が閉まっている間に、為替や欧米の株式市場の動きを受けて取引できる時間帯です。ちなみに、アメリカのシカゴ(CME)でも、日経225の先物は取引されています。
取引所の時間は、見直されることがありますので、最新の時間は、取引所や証券会社のサイトで確認してください。
また、注文を出せる時間は、証券会社によって違い、システムの都合で入力できない時間帯もあります。
注文は「何を、何枚、いくらで」
注文では、次のことを指定します。
- どの限月か
- 売りか、買いか
- 何枚か
- 注文の種類(値段をどう決めるか。下の表)
注文の種類は、FXと考え方が同じです。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 成行 | 値段を決めずに、そのとき出ている値段で成立させる。思っていた値段と違うこともある |
| 指値 | 値段を決めて注文する。決めた値段か、それより条件のいい値段で成立する |
| 逆指値 | 決めた値段になったら、あらかじめ決めておいた注文が出る。その値段ぴったりで成立するとは限らない |
新しく取引を始めることを「新規」、取引を終えることを「決済」といいます。
決済は、反対の売買をすることで行います。
日経225先物では、期限までに決済しなかった取引は、SQ値で清算されます(前編②)。
税金は、FXと同じ枠で計算
先物取引で出た利益は、FXと同じ「先物取引に係る雑所得等」という区分です。
ここで書く税率は、2026年分(2026年1月〜12月の取引分、申告するのは2027年)のものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課税方法 | 申告分離課税(給与など、ほかの所得とは別に計算) |
| 税率 | 所得税15%、住民税5%、復興特別所得税(所得税額の2.1%)で、合計20.315% |
| 損益の通算 | 同じ区分の中だけ。FXや商品先物など、この区分に入る取引どうしで通算できる。株とは通算できない |
| 損失の繰越 | 翌年以後3年間。損失が出た年に申告し、その後も連続して申告する |
株の特定口座のように、証券会社が税金の計算や納付をしてくれる仕組みは、先物取引にはありません。
利益が出たら、原則として自分で確定申告をします。
ただし、申告が必要かどうかは、給与などほかの所得や、個々の条件によって変わります。
年間の損益をまとめた書類が出ない会社もあり、その場合は、取引ごとの報告書をもとに損益を計算します。
給与をもらっている人の「20万円ルール」など、細かいルールは、FXの記事にまとめています。
👉 FXの税金の記事
税制は毎年見直されます。
実際に申告するときは、その年の最新の情報を確認してください。不安なときは、税務署や税理士への相談が確実です。

まとめ
- 先物取引を始めるには、先物・オプション取引口座を開設し、審査を受けます。
- 取引時間は日中と夜間があり、注文の種類はFXと同じ考え方です。
- 利益には、FXと同じ枠で、20.315%(2026年分)の税金がかかります。
先物取引は、利益が出ることもあれば、損をすることもあります。
そのうえで、仕組みが分かってくると、「何となく怖いもの」から、「ルールのある取引」に見えてくることもあります。
ここまで、株、FX、先物取引と見てきましたが、「こんな取引もあるんだ!」と知っていくことから始めるのもいいかもしれませんね。
⚠️ 先物取引は、価格の変動によって損失が出ることがあり、預けた証拠金を上回る損失になる場合もあります。この記事は仕組みの紹介であり、特定の取引を勧めるものではありません。
寺子屋プロジェクトの公式LINEもあります。よければ、のぞいてみてください。


