先物取引って何?FXとの違いから、基本の仕組みまで
株やFXの仕組みと始め方が分かったところで、もうひとつ気になるのが「先物取引」。
名前は聞いたことがあっても、FXや株と何が違うのか、よく分からない人は多いと思います。
今回は、先物取引の基本を、やさしく整理していきます。
先物取引は、将来の取引をいま約束すること
先物取引は、「将来のあらかじめ決めた日に、いま決めた価格で売買する」という約束をする取引です。
ルーツはお米の取引で、その歴史は以前のシリーズでも紹介しました。
たとえば日経平均株価の先物では、日経平均そのものを受け渡すわけではありません。
約束した価格と最終的な価格の差をもとに、損益をお金で決済します。
これを「差金決済」といいます。
期限が来る前でも、反対の売買をすれば、その時点で取引を終えることができます。
FXと先物、ここが違う
| 項目 | FX | 先物取引(日経225など) |
|---|---|---|
| 値動きの対象 | 通貨 | 日経平均などの株価指数 |
| 取引の期限 | 原則なし | あり |
| 取引の場 | FX会社 | 大阪取引所 |
| 口座 | FX口座 | 先物・オプション取引口座が必要 |
期限の話は、次回にくわしく見ていきます。

先物の種類は、大きく2つ
先物取引は、何の値動きを対象にするかで、大きく2つに分けられます。
- 株価指数先物:日経平均株価(日経225)など、株価指数の値動きが対象。大阪取引所で取引され、証券会社で取り扱っています
- 商品先物:金や原油、とうもろこしなど、モノの値段が対象。貴金属、農産物、エネルギーなどがあります
商品先物は、株価指数先物とは別の法律(商品先物取引法)が関わっていて、取り扱う会社や口座の仕組みも異なります。
このシリーズでは、日経225先物を中心に見ていきます。
日経225先物には、3つのサイズがある
日経225先物には、取引の大きさが違う3種類があります。
取引は「1枚、2枚」と数えます。
1枚あたりの取引金額は、日経平均株価に、種類ごとに決まった数字(1,000、100、10)を掛けた金額です。

| 種類 | 1枚の計算方法 | 1枚の取引金額(日経平均が6万5,000円の場合) | 日経平均が1,000円動くと |
|---|---|---|---|
| ラージ | 日経平均×1,000 | 6,500万円 | 100万円の損益 |
| ミニ | 日経平均×100 | 650万円 | 10万円の損益 |
| マイクロ | 日経平均×10 | 65万円 | 1万円の損益 |
※日経平均が6万5,000円という、仮の数字での例です。実際の水準は、その時々で変わります。
マイクロは2023年5月に始まった、いちばん新しい種類で、ラージの100分の1の大きさです。
日経平均が1,000円動くだけで、ラージなら100万円が動く計算になります。
大きな金額に見えますが、実際に用意するのは取引金額の全額ではありません。
用意するのは「証拠金」。でも、損失も大きくなる
先物も、FXと同じように、証拠金を預けて取引します。
取引金額の全額を用意する必要はありません。
必要な証拠金は、取引所の計算方式をもとに証券会社が定めます。
相場の状況に応じて見直されるので、金額は一定ではありません。
レバレッジ(証拠金に対して、何倍の取引をしているか)は、こう計算します。
- 取引金額 = 日経平均 × 種類ごとの数字(ラージ1,000、ミニ100、マイクロ10) × 枚数
- レバレッジ = 取引金額 ÷ 証拠金
FXは、国内の個人なら最大25倍と決まっています。
先物は、「何倍まで」と一律で決まっているわけではありません。
取引金額(日経平均や枚数)と、預けた証拠金との関係で、何倍の取引になるかが決まります。
例えば、日経平均が6万5,000円のとき、マイクロを1枚取引する場合。
取引金額は、6万5,000円 × 10 × 1枚 = 65万円です。
仮に必要証拠金が5万円なら、65万円 ÷ 5万円 = レバレッジ13倍になります。
ただしこれは仮の数字で、実際の金額は証券会社のサイトなどで、その都度確認します。
同じ1枚でも、日経平均が動けば取引金額が変わり、必要証拠金も見直されるので、レバレッジは常に一定ではありません。
預ける証拠金を多くすればレバレッジは下がり、ぎりぎりにすれば上がります。
レバレッジが効く分、値動きの影響は大きくなります。
見通しと逆に動けば、損失も大きくなり、預けた証拠金を上回る損失になる場合もあります。
必要証拠金ぎりぎりではなく、余裕を持たせた証拠金が必要になる点はFXと同じです。
買いからも、売りからも入れる
先物も、FXと同じように、買いからも売りからも取引を始められます。
- 買いから入ることを「買い建て(かいだて)」
- 売りから入ることを「売り建て(うりだて)」
- 持っているポジションのことを「建玉(たてぎょく)」
日経平均が上がる見通しなら買い、下がる見通しなら売り。
どちらも、見通し通りに動けば利益になり、逆に動けば損失になります。
まとめ
先物取引は、将来の取引を約束して、差額で損益をやり取りする仕組み。
日経225先物には、ラージ・ミニ・マイクロの3つのサイズがあり、証拠金を預けて取引する点や、買いからも売りからも入れる点は、FXと似ています。
ただし、取引に期限があることなど、FXとは違う部分もあります。
次回は、その期限(限月とSQ)や夜間取引、追証について見ていきます。
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⚠️ 先物取引は、価格の変動によって損失が出ることがあり、預けた証拠金を上回る損失になる場合もあります。この記事は仕組みの紹介であり、特定の取引を勧めるものではありません。


