先物取引って何?FXとの違いから、基本の仕組みまで

株やFXの仕組みと始め方が分かったところで、もうひとつ気になるのが「先物取引」。

名前は聞いたことがあっても、FXや株と何が違うのか、よく分からない人は多いと思います。

今回は、先物取引の基本を、やさしく整理していきます。

先物取引は、将来の取引をいま約束すること

先物取引は、「将来のあらかじめ決めた日に、いま決めた価格で売買する」という約束をする取引です。
ルーツはお米の取引で、その歴史は以前のシリーズでも紹介しました。

👉 先物取引のルーツは「お米」だった!?

たとえば日経平均株価の先物では、日経平均そのものを受け渡すわけではありません。
約束した価格と最終的な価格の差をもとに、損益をお金で決済します。
これを「差金決済」といいます。
期限が来る前でも、反対の売買をすれば、その時点で取引を終えることができます。

FXと先物、ここが違う

項目FX先物取引(日経225など)
値動きの対象通貨日経平均などの株価指数
取引の期限原則なしあり
取引の場FX会社大阪取引所
口座FX口座先物・オプション取引口座が必要

期限の話は、次回にくわしく見ていきます。

先物の種類は、大きく2つ

先物取引は、何の値動きを対象にするかで、大きく2つに分けられます。

  • 株価指数先物:日経平均株価(日経225)など、株価指数の値動きが対象。大阪取引所で取引され、証券会社で取り扱っています
  • 商品先物:金や原油、とうもろこしなど、モノの値段が対象。貴金属、農産物、エネルギーなどがあります

商品先物は、株価指数先物とは別の法律(商品先物取引法)が関わっていて、取り扱う会社や口座の仕組みも異なります。
このシリーズでは、日経225先物を中心に見ていきます。

日経225先物には、3つのサイズがある

日経225先物には、取引の大きさが違う3種類があります。
取引は「1枚、2枚」と数えます。
1枚あたりの取引金額は、日経平均株価に、種類ごとに決まった数字(1,000、100、10)を掛けた金額です。

種類1枚の計算方法1枚の取引金額(日経平均が6万5,000円の場合)日経平均が1,000円動くと
ラージ日経平均×1,0006,500万円100万円の損益
ミニ日経平均×100650万円10万円の損益
マイクロ日経平均×1065万円1万円の損益

※日経平均が6万5,000円という、仮の数字での例です。実際の水準は、その時々で変わります。

マイクロは2023年5月に始まった、いちばん新しい種類で、ラージの100分の1の大きさです。

日経平均が1,000円動くだけで、ラージなら100万円が動く計算になります。
大きな金額に見えますが、実際に用意するのは取引金額の全額ではありません。

用意するのは「証拠金」。でも、損失も大きくなる

先物も、FXと同じように、証拠金を預けて取引します。
取引金額の全額を用意する必要はありません。

必要な証拠金は、取引所の計算方式をもとに証券会社が定めます。
相場の状況に応じて見直されるので、金額は一定ではありません。

レバレッジ(証拠金に対して、何倍の取引をしているか)は、こう計算します。

  • 取引金額 = 日経平均 × 種類ごとの数字(ラージ1,000、ミニ100、マイクロ10) × 枚数
  • レバレッジ = 取引金額 ÷ 証拠金

FXは、国内の個人なら最大25倍と決まっています。
先物は、「何倍まで」と一律で決まっているわけではありません。
取引金額(日経平均や枚数)と、預けた証拠金との関係で、何倍の取引になるかが決まります。

例えば、日経平均が6万5,000円のとき、マイクロを1枚取引する場合。
取引金額は、6万5,000円 × 10 × 1枚 = 65万円です。

仮に必要証拠金が5万円なら、65万円 ÷ 5万円 = レバレッジ13倍になります。
ただしこれは仮の数字で、実際の金額は証券会社のサイトなどで、その都度確認します。

同じ1枚でも、日経平均が動けば取引金額が変わり、必要証拠金も見直されるので、レバレッジは常に一定ではありません。
預ける証拠金を多くすればレバレッジは下がり、ぎりぎりにすれば上がります。

レバレッジが効く分、値動きの影響は大きくなります。
見通しと逆に動けば、損失も大きくなり、預けた証拠金を上回る損失になる場合もあります。

必要証拠金ぎりぎりではなく、余裕を持たせた証拠金が必要になる点はFXと同じです。

買いからも、売りからも入れる

先物も、FXと同じように、買いからも売りからも取引を始められます。

  • 買いから入ることを「買い建て(かいだて)」
  • 売りから入ることを「売り建て(うりだて)」
  • 持っているポジションのことを「建玉(たてぎょく)」

日経平均が上がる見通しなら買い、下がる見通しなら売り。
どちらも、見通し通りに動けば利益になり、逆に動けば損失になります。

まとめ

先物取引は、将来の取引を約束して、差額で損益をやり取りする仕組み。

日経225先物には、ラージ・ミニ・マイクロの3つのサイズがあり、証拠金を預けて取引する点や、買いからも売りからも入れる点は、FXと似ています。

ただし、取引に期限があることなど、FXとは違う部分もあります。

次回は、その期限(限月とSQ)や夜間取引、追証について見ていきます。


あわせて読みたい:先物取引のはじまりシリーズ

⚠️ 先物取引は、価格の変動によって損失が出ることがあり、預けた証拠金を上回る損失になる場合もあります。この記事は仕組みの紹介であり、特定の取引を勧めるものではありません。

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